PII (Personally Identifiable Information)

PII とは?

PII (個人情報) は、Personally Identifiable Information の略称で、個人に関する情報であり、それにより個人を特定できるものを指します。

セキュリティ業界においては、PII は一般に以下の情報を指します。

  • 氏名
  • 生年月日
  • マイナンバー
  • 金融機関の口座番号
  • 住所

人間が人を識別するしくみ

  • 人間の脳は、人の身体的特徴を瞬時に比較し、個人を識別します。
  • たとえば、下の画像の人物 A と人物 B には、目や髪の色、肌の色、眼鏡など、共通する身体的特徴が多くありますが、それでもこの二人が別人であることは分かります。

人物 A

人物 B

コンピュータが人を識別するしくみ

  • 通常コンピュータで個人を特定するのに使用できるのは、「氏名」、「住所」、「口座番号」、「生年月日」、「社会保証番号」などの PII (個人情報) だけです。
  • たとえば、二人の別人が、それぞれ以下の情報を入力しても、コンピュータには同じものとして認識されます。

名前と苗字:

Jim Smith

生年月日:

12/12/1961

国民識別番号:

123-456-7890


人物 A

名前と苗字:

Jim Smith

生年月日:

12/12/1961

国民識別番号:

123-456-7890


人物 B

必要な情報を収集する

コンピュータが見るデジタル版の人物は、右図のキャラクター「ミスター個人情報」に例えることができます。体の各パーツが個人情報の項目だとすると、すべてのパーツがそろって初めて個人を特定できます。

練習問題
次のページに登場するのは、すべてのパーツがそろった本物の「ミスター個人情報」と、何もパーツが付いていない偽物の「ミスター個人情報」です。個人の特定に必要な情報を項目から選び、偽物のミスター個人情報にドラッグ&ドロップしてください。正しいパーツがすべてそろったら正解です。

本人

なりすまし犯

正解です!続行するには「次へ」ボタンをクリックします。
フルネーム
表示名
社会保障番号
なりたい職業
猫の名前
生年月日
銀行の口座番号
いとこの Facebook のパスワード
昨日の晩御飯のおかず
住所
好きなアイスクリームのフレーバー
親友の名前

個人情報の保護が重要な理由

  • 多くの場合、職場では個人情報が頻繁に扱われます。顧客だけでなく、従業員の氏名、住所、生年月日なども扱うことがあります。
  • 取得された一部の個人情報の項目は、他に比べて機密性が低いと思われるかもしれませんが、すべてがそろわないと個人を特定することはできません。項目が積み重なり、個人の特定に十分な情報がそろえば、個人情報の窃取となります。
  • 盗み出された ID は、ローンの借入や、支払いの請求先、運転免許の取得などに利用することが可能です。あらゆることに被害者の名義が勝手に使われてしまいます。

個人情報を安全に取り扱うためのヒント

  • 個人情報は必ず暗号化してから保存する: Word や Excel ファイルに保存する場合も暗号化しましょう。
  • 知る必要性 (Need-To-Know) の原則を守る: 業務上必要な社員だけに個人情報へのアクセスを限定しましょう。興味本位の閲覧は厳禁です。
  • コンピュータから離れるときは必ずロックする
  • 個人情報を含む文書は、廃棄する前に必ずシュレッダーにかける

個人情報の取り扱い - 正しくないのはどれ?

業務上必要な社員だけに個人情報へのアクセスを限定する

個人情報を暗号化せず保存する

コンピュータから離れるときはロックする

退屈しのぎに顧客情報を閲覧する

顧客情報を含む書類を廃棄する際、シュレッダーにかけず、読める状態でゴミ箱に捨てる

正解です!続行するには「次へ」ボタンをクリックします。

ポイントのおさらい

  • 個人の特定に使用できる情報はすべて個人情報である。
  • 個人情報は必ず安全な場所に保管する。
  • 個人情報へのアクセスは必要な人のみに限定する。
次へ
戻る